治療をしていて感じるのは、歯を食いしばるクセがあり、アゴの筋肉が緊張している人がかなり多いことです。

最初は、腰痛、めまい、肩こりといった症状で来院されるのですが、治療中にそれを指摘すると、

「そういえば、顎関節症って言われたことがあります」とのお答え。

「顎関節症」と聞くと、関節が傷んでしまっているように感じます。
しかし、アゴの関節はそれほど複雑な構造をしているわけでもありませんし、膝のように体重を支えているわけでもありません。そう簡単に関節がダメになるとは考えにくい。

多くは筋肉の緊張のために口が開きにくくなっていると考えられます。

そして、患者さんには、頭の横の「側頭筋」やほっぺたのあたりにある「咬筋」へ刺鍼することで、口の開けにくさ、アゴのだるさが改善しています。

関節には少しも触れていないにもかかわらず、です。

歯が悪かったり、歯茎に炎症があったりすると、反射によって顔の筋肉が緊張します。

ローラー、鍼を使って炎症を抑え、筋肉の緊張を取り除いていく治療を行っていくことになります。

主訴の治療とともに、患者さんご本人でも鍼が効くと思っていなかった症状を解決すると、非常に喜ばれます。

本人が気づいていない不調を見つけ出す。これが未病を防ぐ第一歩、そう考えています。