鍼灸院に来る患者さんというのは、大体が病院でも整骨院でもどうにもならなかったので、どこか助けてくれるところはないかと、探し回ったあげくにやってくるものです。

たとえば痛みの症状。

首や肩、腰、膝といった運動器系の痛みをかかえてやってこられます。

問診票に記入していただき、「痛みはいつから起こったのか」「どうすると痛むのか」「どのような治療を受けてきたのか」を聞き取ります。

そのときに聞かされるのが、病院でつけられた恐ろしい診断名の数々。

いわく「椎間板ヘルニア」

いわく「坐骨神経痛」

いわく「骨粗鬆症」

いわく「脊柱管狭窄症」

いわく「腰椎すべり症」

そして「加齢によるものだから仕方ない」だの、「首の骨がずれて腕の神経を圧迫している」だの、「骨が変形して、神経に炎症が起こっている」だの、「手術しなければ治らない」だの、怖いことだけを言ってさんざん脅したあげく、出すのは痛み止めと湿布。

初めて聞かされる患者さんご本人は、さぞかし恐ろしく、絶望的な思いになることだろう。

もう、さんざん同じような話を聞かされているわたしでも、ぎょっとしてしまう。

一瞬、「これだけたくさんの人がそんなことを言われているということは、本当にそうなのかもしれない…」と思ってしまう。

本当はそんなことはまったくないのだが。

体に触らせていただくと、すぐに、原因は筋肉の過緊張であることがわかる。

鍼を打ち、ローラーをかけ、お灸をすると、1時間とせずに痛みは大幅に軽減し、不安そうな顔をしていた患者さんの顔に、微笑みが浮かんでくる。

憑き物が落ちたような表情になる。

 

「やっぱり、違うじゃない」と思う。

痛みの疾患のほとんどは、筋肉の過緊張が原因です。

筋肉は、伸びたり縮んだりして、体を動かしています。

伸びるべきところが伸びず、縮むべきところが縮まなければ、無理な力がかかって痛みが生じます。

それが、あなたの痛みの正体です。

 

骨がゆがむ?

骨のゆがみは鍼では治りませんが、痛みは解消できます。

骨は無関係です。

 

神経が圧迫される?

人間は一日中体を動かしています。筋肉の間を走行する神経は絶えず圧迫を受けています。

本当に神経が圧迫されて痛みが出るのなら、みんな体を動かすたびに激痛に見舞われなければおかしい。

神経の圧迫は無関係です。

 

レントゲンには骨しか写りません。

X線は筋肉を通り抜けてしまうので、患者さんの体に触れようとしない医師には筋肉は見えていません。

触れて見きわめることができないから、見えるものだけに原因を求めようとするのです。

だから、骨のゆがみや神経の圧迫など、いかにもありそうなストーリーをつくり上げて、湿布と痛み止めを出して、とりあえず納得してもらおうとしているのです。

別に医師に恨みがあるわけではありません。

私もお世話になっていますし、医師の友人だっています。

ただ、あまりにもこういう方が多いので、なんだか腹が立ってきました。

もちろん、医師が痛みを治せないからこそ、鍼灸院に患者さんが来て、わたしたちはご飯が食べられるという現実があります。

しかし、自分のポジションを抜きにして考えれば、いまの病院での痛み治療は欠陥だらけであるとしかいいようがありません。

医師のみなさんは、早く鍼灸院を絶滅させられるように、ちゃんと勉強してください。

 

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