野球界では「投手の肩は消耗品」といって、最近ではできるだけムリをさせない傾向にあります。

別に投手でなくても同じです。

肩だけでなく、人間の体というのはすべて消耗品です。

毎日のように使っているのですから、損傷して摩滅していきます。

代謝によって古くなった組織は排除され、新たな組織が生まれますが、細胞の分裂には限界があるため、少しずつ死んでいきます。

これがいわゆる老化というものです。

あまり耳に快い響きではありませんが、誰にでも起こることです。

わたしたちは消耗品の部品でできています。

自動車はある程度の距離を乗ると、車検に出したり、部品を交換したりできます。

人間は、人間ドックなどもありますが、部品が古くなったからといって、そう簡単に交換することはできません。

タイヤではないので「ちょっと足が痛くなってきたから病院で新品に替えてもらおか」とはいかないのです。

親からもらったものを、大事に大事に使い続けていくしかありません。

ちなみに、日本人が1日で歩く歩数は平均で男性が7194歩、女性が6227歩なのだそうです(厚労省・平成27年「国民健康・栄養調査」の結果より

女性で計算してみましょう。

日本人女性の平均身長は157cmくらいなので、歩幅はそれに0.45をかけて、約70cm。

0.7(m)×6227=4358.9

まあ、計算が面倒なのでだいたい1日に4キロ歩くことにしておきましょう。

ということは、年間で1,460キロ歩くことになります。

10年で14,600キロになりまうす。

14,600キロというのは、東京からアフリカの西の端っこくらいまでの距離です。

これだけの距離を歩く、しかも歩くだけではなくて、仕事や、家事やと、いろいろなことをしているのです。

これで体が消耗しないはずがありません。

 

体の痛みを訴える方に話を聞いていると、

「とくに治療を受けたことはない」

「体はほったらかしだった」

とおっしゃる方の多いこと。

 

遅かれ早かれどこかにしわ寄せは来ます。

体が痛い、しんどくなる、というのは、

「もうやめてー!」

というSOSにほかなりません。

車が壊れれば車屋さんに修理してもらいますが、日常の”手入れ”は修理ではありません。

多くの方が、”修理”の必要な段階になってはじめて医療機関を受診されます。

そのときには症状はかなり進んでしまっているはずです。

しかし、病院ではなかなか”修理”以外のことはしてくれません。

具体的な異常がなければ”修理”のしようがないので、「気をつけてください」と言うしかないのです。

鍼灸師は“修理”はもちろん“手入れ”もできる仕事です。

本当は、日本にはつらい思いをせずに済む方法はいくらでもあるのです。

死ぬまで付き合っていく体なのですから、どうか”手入れ”をしてあげてください。

 

痛みの治療に関する当院の考え方は、こちらをご覧ください。

 

 

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